無添加たらこ 「漁(いさり)」とは カリッとラー油

手作りで勝ち取ったHACCP
タラ子の3部作で 株式会社マルイチ高橋商店 

マルイチ高橋商店 社屋 三陸加工タラ子を代表するメーカー、(株)マルイチ高橋商店(高橋一郎社長・本社=宮城県石巻市)は、米国FDA水産食品HACCPの厳しい検査をレベル1の評価で見事にクリアー。5月29日付けで大日本水産会から認定書が交付された。
 取得したのは塩タラ子、辛子明太子、調味タラ子の3部作。3つのラインが同時に認定されるのは全国では初の快挙。それも多額の費用を投じたと言うよりか、社内に衛生管理チームを組織するなどソフト面を重視。徹底した貼り紙作戦を展開し従業員一人ひとりが予習、復習を繰り返しながらコツコツ積み上げ、勝ち取った手作りのもの。まさしくHACCPの神髄に迫ったといえるもので、中小メーカーも費用をかけずとも取得できることを立証したことになる。
たらこはマルイチ工場内
高橋社長は、食品業界に向けられている監視の目が厳しくなったと知りながらも、”対岸の火事”と気にもとめずに過ごしてきたが、イクラのO157事件。次いでサルモネラ菌によるイカ菓子の食中毒の発生を目の当たりにした時、事が起きてからでは一大事、と思い立ったと語り一昨年、社内に衛生管理チームを組織。東京で開かれた研修会には自らが参加。これを糸口にコンサルタントのフジタ企画の指導を仰ぎ取り組んだという。
 しかし、乗り出してはみたものの、指導員さえ目を疑うほどの”ぼろ工場”。従業員は戸惑うばかり。とは言って中断するのは男の恥。この先、生き残るためにはこの方式を取り入れるしかないとの信念で従業員とスクラムを組み連日連夜、予習と復習を繰りたらこは工場内返しながら作業工程と危険ヶ所をチェック。併せて金融機関の協力を得て老朽化した工場の増改築を計画。修復工事は昨年9月に済ませたが、その内容は1980uの敷地内に鉄骨造り総2階建て(延825u)。1階は原料処理と漬け込み作業を行う製造室。2階は成形から包装までの製品室。並びに事務所と休憩室で構成。床は抗菌性と防水に優れたシリカルコーティングで仕上げ、外気は両面用の高速シャッターで遮断。HACCPの手法を随所に取り入れ汚染地区と非汚染区域を隔離。防虫や防カビにも万全策を講じる等、これら施設整備に投じた費用は1億円余りとされる。
 HACCPの認定は塩タラ子、辛子明太子、調味タラ子の3部作。3つのラインで同時に認められたのは全国でも初めてのこと。取得した直接の要因は、設備面を充実させたこともさることながら、むしろ従業員で協議の結果、決めたことは『必ず守ろうたらこは工場内!』と遵守項目を文章にしたため貼り紙作戦を展開。なかでも整理整頓を第一義に掲げ、働く者の健康チェックに始まり手洗いの履行はもとより、ローラーかけにも細心の注意を事細かに指示。これを視差確認を義務付けるなどソフト面を重視。従業員の意識改革を通じ一人ひとりの努力の積み重ねが高く評価されたことにほかならない。まさしく手作りHACCPと言うこともできそうだ。
新聞掲載記事より
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日本初!3部門同時認定HACCP